夏に犬の留守番にやってはいけない行為!

日中、仕事で愛犬を留守番させるご家庭も多いことでしょう。留守番させる際はどの季節でも注意するべきですが、暑い夏は特に対策・対処しなければ命に関わることも・・。
本ページでは、夏に犬の留守番にやってはいけない行為や暑さへの対策・対処法などをご紹介します。

絶対にやめて!夏の留守番でやってはいけない4つのチェック行為

愛犬を夏に留守番させる際に、絶対にやってはいけない行為があります。それが、下記4つのチェック項目です。
□室内のエアコン(冷房)を付けないまま外出する
□寝床を直射日光の当たる場所に置く
□水を1か所にしか用意しない
□停電時に備えて対策していない
以上の行為を知らず知らずのうちにでも行なっているのなら、今すぐやめてください。それぞれの行為について、より詳しく解説します。

NG行為①室内のエアコン(冷房)を付けないまま外出する

室内のエアコン(冷房)を付けないまま外出するのは、本当に愛犬の命を落としかねない行為です。少しの留守番だからといって、冷房を切ったり付けないのは危険です。
つまり「付けっぱなしにしておく」ということです。いくら窓を開けて風通しが良かったとしても、人間の感覚と同じとは思ってはいけません。必ず冷房は付けておいてください。

NG行為➁寝床を直射日光の当たる場所に置く

2つ目のNG行為は、寝床を直射日光の当たる場所に置くことです。夏以外ならば日向ぼっこできるので気持ち良いのですが、夏は脱水症状を起こしやすく熱中症の危険も高くなります。
午前中に直射日光が当たらなくても、置き場所によっては日差しが一番キツい午後1~4時に当たってしまうこともあります。窓の位置や日差しの入り加減を見て、置き場所を工夫してください。

NG行為③水を1か所にしか用意しない

水を1か所にしか用意しないことも、やってはいけない行為の一つです。夏は喉が渇きやすく、1つを飲み終われば他に水を確保する手段がないからです。
また水を置いていくのは良いのですが、置く場所も気を付けてください。夏は屋内・屋外を問わず、すぐに水が熱くなり湯に変わります。この水も日が当たらないところに、且つ複数用意しましょう。
水に多めに氷を入れておくことも効果的です。ぬるく~熱くなりにくく冷たい状態が長く続きやすいので、美味しい水を与えることができます。

NG行為④停電時に備えて対策していない

最後4つ目のNG行為は、停電時に備えて対策をしていないことです。エアコンを付けたまま外出したとしても、停電すれば冷房はオフになります。また電気が無事に復旧しても、エアコンの電源はオン・設定していた温度で再稼働はしません。
万が一停電しても愛犬に危険が及ばないように、次章の『エアコン以外の暑さ対策』も取り入れましょう。

犬の留守番時にできるエアコン以外の暑さ対策6つ

エアコン(冷房)を付けていれば、夏の留守番は問題無いとは言い切れません。停電してしまえばそれまでです。
停電しても大丈夫なように、あらかじめ対策しておくことが重要です。以下6つの対策について説明していきます。

対策①遮光カーテン等で直射日光を防ぐ

留守中はカーテンを閉めて直射日光を遮りましょう。普通のカーテンよりも遮光機能が付いたものであれば、室内に日差しが入りにくいです。冷房が切れてもカーテンで遮光できていれば、急激な室温上昇を避けられます。

対策➁早朝・夜間など涼しい時間に散歩する

夏の散歩を早朝や夜間など涼しい時間に変えるだけで、犬への負担を大きく減らせます。たまに夏の日中で散歩している方を見かけますが、本当に危険です。アスファルトも熱く、肉球がやけどしてしまいます。犬もハアハア言っているのに、気付かないのでしょうか・・。

対策③こまめな水分補給のために複数水を用意する

水を1か所にしか用意しないことがNG行為だったのは、こまめな水分補給のためです。犬は呼吸で暑さ調節を行なっており、その分水分が奪われるので普段より多く摂取します。複数の水を用意するとともに、どの水も外出直前に入れてあげてください。夏場は菌が繁殖しやすく、古い水のままだと胃腸に負担がかかります。

対策④涼しい場所を求めて自由に移動できるように工夫する

犬は賢いので、自分が涼しいと感じるところに自ら移動します。サークルを設置してその中に留守番させる方は、その中でも自由に移動できるように広めのサークルを使いましょう。
屋外で飼われている方は、日陰エリアを作ってあげると良いです。我が家では庭に日陰エリアとして屋根を設置・床はコンクリート部分にして、その上にベンチを置いて犬が涼める場所を作ってあげました。少し広めにしていたこともあり、器用に涼しさを求めて移動していたのを覚えています。

対策⑤サマーカットで毛を短くする

犬の毛をサマーカットで短く整えてあげることも、対策の一つです。毛の量の多さも少なからず熱中症になりやすいので、短くすると体温調節もしやすくなるようです。

トリマーや獣医師に相談すると尚良し

しかし短くするのにも、
・日光が皮膚に当たりやすくなる
・皮膚病のリスクも高まる
・傷がつきやすくなる
・虫に噛まれ/刺されやすくなる
などのデメリットも生じます。切るにしても飼い主が勝手に切るのではなく、トリマーや獣医師に一言相談してから行なうようにしましょう。

対策⑥かかりつけの病院も見つけておく

最後の対策は、何かあった時のためにもかかりつけの病院を見つけておくことです。外出先から戻ってきてペットがぐったりしていた時にも、かかりつけの病院があればすぐに連絡・連れていけます。
見つけていなければ病院を探すことから始めるので、一刻の猶予も許さない状態であれば大変なことにもなりかねません。日頃から相談で病院を確保しておきましょう。

夏の留守番に快適な室温と湿度の目安

夏は留守番中にエアコンを付けっぱなしにしておきますが、快適に過ごせる室温と湿度は何度なのでしょうか。
個体差があるので目安を記載しておきます。これらの室温度を基準にしながら、微調整してください。

部屋の温度は25度以下/湿度は60%以下が目安

犬の場合、部屋の温度は25度以下/湿度は60%以下が目安とされています。人間が快適に感じるよりも少しだけ低めに設定しておくと良いでしょう。
参考ページ:どうぶつが快適な温度・湿度(アニコムどうぶつコミュニティー)

犬の背丈に合わせて測るのがポイント

温湿度計で測る場合、人の目線ではなくて犬の背丈に合わせることがポイントです。冷たい空気を取り入れていても、上と下では温度が異なるからです。犬の背丈で見て、温度25度/湿度60%以下になるように調整しましょう。

こまめなオンオフは逆効果!付けっぱなしで室温を一定にする

エアコンはこまめにオンオフにすると、逆効果なのをご存じですか。
涼しくなったらオフ→暑くなれば再オン・・など、オンオフをこまめにする方が涼しさを感じにくく快適に過ごせません。できるだけ室温を一定に保つためにも、常時付けっぱなしにしてください。

電気代が心配な人はプランを見直そう

付けっぱなしで気になるのが、電気代です。電力会社によっては、以下のようなペットがいる家庭向けへのプランも積極的に打ち出しています。
『どうぶつでんき』:月々の電気代を動物愛護団体へと寄付され、基本料金も安く使えば使うほどお得!
『ペットでんき』:1・2・8・9月の基本料金はタダ!ペットに嬉しい割引特典もあり
電力自由化で顧客側も色々な会社を選ぶことができるので、契約している現行のプランを見直してみてはいかがでしょうか。

扇風機で空気を循環・風通しを良くすると必要以上に温度を下げなくて済む

付けっぱなしだと室温が下がり過ぎてしまうことに、懸念される方も居ることでしょう。エアコンと同時に扇風機を使って、冷たい空気を循環させて風通しを良くしておきましょう。すべての部屋にエアコンが無い場合にも使える方法です。
我が家は平屋で、寝室にしかエアコンがありません。ですのでエアコンの下に扇風機を置き、廊下に向けて冷たい空気を流してリビングまで届くように工夫しています。

梅雨の時期は除湿機能が便利

梅雨時期の湿気が多い時には、除湿機能が便利です。湿度が高いだけで不快指数も上がるのは、犬も同じです。除湿して、カラッとした空気の中で過ごせるようにしてあげましょう。

犬は暑さが苦手!対策をするべき理由

なぜ夏に犬を留守番させるときに、ここまで注意・対策すべきなのでしょうか。それは犬は(人間以上に)暑さが苦手だからです。
それ以外にも、
・機能的に上手く体温調節ができない
・熱中症の危険がある
こういった理由があります。

犬の発汗機能は人間のように上手く体温調節ができない

犬も少なからず発汗機能はありますが、肉球で発汗しています。ですので人間のように、体全身では汗をかくことができないのです。ゆえに暑くても上手く体温調節ができず、暑さへの対処が難しいのです。

健康への影響・熱中症の危険性が高まる

体温調節ができないことで暑いところに置いておくと、熱中症の危険性も一気に高まります。人間よりも熱中症にかかりやすいことを覚えておいてください。
また、健康への影響も計り知れません。対策しなければ健康な成犬でも体調を崩しますし、疾患がある老犬であればさらに追い打ちをかけてしまいます。

留守番時の暑さ対策は室内だけじゃない!屋外や車内も注意が必要

暑さへの対策を行うのは、室内に留守番させる時だけではありません。外(庭)で飼っている方、そして車内でも特に注意が必要です。
屋外での熱中症は、室内と同じ40%の割合で発生しています。参考ページ:犬の熱中症を徹底調査(アニコム損害保険)

屋外での対策:冷却マット・体温を下げる服・日よけ設置など

屋外で留守番させる際はエアコンを付けることができないので、冷却マットを敷く・体温を下げる服を用意して着せるなどで対処しましょう。屋外での対策として書いていますが、室内で留守番させる時にも効果があります。
特に冷却マットは冷たさが長時間持続するものを選ぶと、留守番の時にも大いに活用できます。前述したように犬は冷たい場所を求めて自由に動きます。マットにいて冷たすぎればマットから移動しますし、火災や誤飲の危険性もないのでオススメです。
日よけを設置して日陰を作り、暑さから逃れる場所を作っておくことも大切です。いずれもホームセンターのペットコーナーなどで、簡単に手に入ります。

冷却グッズは凍らせたペットボトルでも代用可能

冷却グッズは高機能のものを用意しなくても、凍らせたペットボトルでも代用可能です。何個か用意して置いてあげると、器用に首の下に敷いて冷たさを感じることでしょう。お金もかかりません。外出する直前に渡してあげてください。

車内でも熱中症リスクは上がる

一緒に外出するのは良いことですが、買い物中など車内に置き去りにしていませんか?
子供が車内でぐったりして熱中症になり命を落としてしまったニュースも耳にしますが、車内が危険なのは犬も同じです。
これは環境省も注意喚起しており、飼い主へ呼びかけるポスターも作成しています。参考ページ:ペットを車内に残さないで!

夏の留守番対策の注意点

夏に留守番させる際の対策で、注意してほしい点を3つまとめました。

やみくもに冷却グッズを使わずにまずは慣れさせる

まずは、やみくもに冷却グッズばかり使わないことです。レビューが良いからと購入したグッズでも、愛犬に合うかは別問題です。買ってすぐに与えても近くで様子見してみてください。
噛んだり引きちぎったりしないことを確認し、慣れさせてから留守中に使うようにします。

保冷材の使用は控える

保冷材をリンパに当てて冷やすことは気持ちよく、人間では効果があります。しかし犬の場合は溶けた時に食べてしまう可能性もあるため、保冷材の使用はできるだけ控えましょう。

高温になる前に対処を

犬を留守番させる時間が昼からだといって、直前に対策するのは止めてください。夏だと朝からもう暑いですし、暑さへの対処が遅いほど高温の時間が増えてしまいます。
日中に留守番させる場合、「まだ涼しいかな」という時間帯から対策しましょう。

夏の留守番時は心配が付き物:便利な機能を活用しよう

夏の留守番時は、どれだけ対策したとしても心配は付き物です。そんなときは、以下に記載する便利な機能が付いた商品も活用してください。

留守中の様子を見守れるカメラを設置する

心配が付き物なのは愛犬の様子が確認できないからなので、室内の様子が見守れるカメラを設置を検討してみてはいかがでしょうか。
当サイト内の、犬の留守番カメラおすすめ比較15選も見て探してみてください。
最初に紹介している、Furbo(ファーボ)ドッグカメラもオススメです。
実際に使われた方の動画を見つけたので、載せておきます。
参考動画

ペット向けの熱中症予報を参考にする

前もって熱中症のリスクを知らせてくれる『熱中症週刊予報』(アニコム損害保険)も、参考にしてみましょう。
あくまでも予報なので、天気予報のように外れることもあります。しかし知らないよりは
良いですし、より意識して対策できます。

まとめ:愛犬が夏でも安心して留守番できる環境作りが重要

夏であっても安心して留守番できるように、
・エアコンは温度25度・室温60%以下を目安に付けっぱなし
・停電時に備えてエアコンが切れても涼しさが保てるようにしておく
(屋内・屋外を問わず、冷却グッズは効果あり)
・常に様子を見守れるようにペットカメラの導入も検討する
このように対策しましょう。

しかし犬の留守番は対策していても、何らかのリスクは伴います。それが夏の留守番ならば、なおさらのことです。
愛犬を守れるのは飼い主だけなので、エアコンやグッズを過信しすぎずに上手に取り入れていただければと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です