ペットの留守番はエアコンをつけて外出!設定温度や注意点・電気代など

ペットを留守番させる際には、きちんと室内のエアコンを稼働して外出していますか?「少しの時間だけだから」と、何もつけずに留守番させていないでしょうか。
ペットは人間とは違って上手に発汗できないので、冷暖房だけでなく除湿機能なども利用して室内温度を快適に保つ必要があります。
本記事では、ペットの留守番時に設定すべきエアコンの温度や注意点・かかる電気代や料金を節約する方法などについて詳しく紹介します。

ペットの留守番時にエアコンが欠かせない3つの理由

ペットを留守番させる際に、なぜエアコンが欠かせないのでしょうか。3つの理由を見ていきましょう。冬場よりも、梅雨のジメジメした時期から夏場にかけては特に注意しなければなりません。

理由①肉球以外に汗腺が無いので上手く発汗できない

体温を調節するための汗腺は「エクリン汗腺」と呼ばれ、ペット(犬)は肉球にしか存在していません。人間であれば適度に発汗されますが、犬だと肉球だけなので人間のように上手く発汗できないのです。
毛で覆われているため汗でびしょ濡れになることはありませんが、汗はかいています。ただ、発汗できない分『人間の体感以上に』暑さを感じていることは事実です。だからこそエアコンを付けておかないと大変なことになります。

理由➁体温調整ができず熱中症の危険が高まる

このように犬を含むペットは上手く発汗できない分、体温調節がしにくいです。「ハッハッ」とパンディングと呼ばれる呼吸でしか、体温を下げることができません。
特に夏場はエアコンを付けずに部屋の中に少しいるだけでも、熱中症の危険が一気に高まります。体温調節ができる人間でも真夏にエアコンなしで部屋にいると、ぐったりします。ペットならば、より危険性が高まることは容易に想像できるでしょう。

Point!犬の平熱は38.5°~39°・猫の平熱は38°と高い

また平熱も、犬は38.5°~39°・猫でも38°と人間よりも高いことを知っておいてください。体温が40°を超えてしまうと、よだれや嘔吐の症状が出ます。そして適切な処置を施さないと、今度は痙攣や意識が朦朧とするなどの症状が出て命にかかわります。
平熱が高い分、熱中症にもなりやすいことを覚えておきましょう。

理由③扇風機だけだと室温が下がらない

エアコンを付けなくても、扇風機だけで対処すれば良いと思っていませんか?扇風機は確かに風が当たると気持ち良いのですが、室温を下げる役割は果たしません。
人間が涼しいと感じたとしても、平熱が高いペットは同じように涼しいとは感じにくいので注意が必要です。
前述した熱中症になるリスクを避けるためにも、エアコンを付けて部屋全体の温度を下げることが大切です。

エアコンの使用開始時期と設定温度について

では、エアコンはいつ使い始めたら良いのでしょうか。また、設定する温度についても確認していきましょう。

ペットは湿度にも弱い!梅雨時期から稼働を

梅雨の時期(5~6月)は地域にもよりますが、まだそこまで室温は高くなりません。しかしペットはジメジメした高湿度の中でも負担になります。
ですので、室温だけで判断せずに湿度が高くなる梅雨時期からエアコンのドライ(除湿)機能をオンにして稼働しましょう。

「ドライ」機能の多用には注意が必要

湿度を下げるための、エアコンの「ドライ」機能は便利です。しかしペットにとっては喉を痛めて咳が出てしまうこともあるため、注意が必要です。※引用元:どうぶつのセンター病院
あまりドライ機能ばかりを多用し過ぎず、温湿度計を見ながら適宜調整しましょう。

部屋の設定温度は24~28°が目安:飼い主が快適に感じる温度で

ペットが部屋で留守番している時の温度は、何度に設定するのが良いのでしょうか。
室内をキンキンに冷やす必要は無い、と言う動物愛護センターの方もいます。※引用元:保健福祉局医療衛生推進室京都動物愛護センター
エアコンのメーカーそして機種によっても最適な温度・湿度が違い、差があるようです。人間とは体感温度が違いますが、飼い主が快適と感じる温度は一つの目安になります。
冬場であれば、23~24°くらいが良いでしょう。我が家のリビングは18畳で、23°の室温が一番過ごしやすいです。参考にしてください。

低くても自律神経が乱れて体調を崩す原因・クーラー病になる可能性が

特に夏場だと、外の気温は35~36°になることも少なくないです。
温湿度計を準備して、ペットの目線に合わせて測ってみてください。夏にエアコンを付けると涼しい風は下に溜まるので、温度を下げ過ぎると逆にペットの体を冷やして体調を崩す原因にもなりかねません。
また自律神経が乱れて、クーラー病になる可能性も高まってしまいます。

暑さと寒さに弱いペットの種類とは?

暑さと寒さに弱いペットは、種類によって異なります。該当するペットを飼っているご家庭は、注意しつつ柔軟に対処してください。
犬・猫に限らず老犬や老猫は暑さと寒さ”両方に”弱くなるので、注意しましょう。

暑さに弱いペット

・犬:パグ、フレンチブルドッグ、シベリアンハスキー、グレートピレニーズ、ゴールデンレトリバー、シーズー、チワワ等
・猫:全般
寒冷地域出生の犬は、暑さに弱いです。寒い地域の代表的なシベリアンハスキー・日本でも人気のパグやフレンチブルドッグなども暑さに弱いので、エアコンは必須です。
また猫は種類に関係無く、全般的に暑さに弱いです。

寒さに弱いペット

・犬:トイプードル、ミニチュアシュナウザー、マルチーズ、パピヨン等

ペットの健康を守るためにもエアコンは付けっぱなしで!

エアコンを付けて快適に過ごせる室温にする重要性が、お分かり頂けたかと思います。ペットの健康を守るために付けっぱなしで外出しましょう。

こまめにオンオフする方が負担がかかる

こまめにオンオフするのは一見、良いように見えます。しかしペットのことを思うならば、付けたままが一番快適です。オンオフを繰り返すことで温度が変化して、体調にも影響を及ぼして負担がかかります。ケチらずに付けっぱなしにしましょう。

外出中や夜間でも付けっぱなしが快適

少ししか留守にしないからとオフにすると、夏場などは切った瞬間にどんどん室温が上がってしまいます。エアコンを再びオンにして下げようとしても、室温が高いと下がるのにも時間がかかります。
夜間もタイマーをかけて付ける人も多いかと思いますが、猛暑だと切った瞬間に不快指数がアップします。ペットと過ごすならば「付けっぱなし」で、常に快適な環境を保ちましょう。

エアコンの付けっぱなしで電気代が心配!料金を節約する4つの方法

エアコンを付けっぱなしにする方が良いといっても、電気代が心配です。いくらペットのためとはいえ、毎月のことなのでできるだけ安く抑えたいところです。
電気料金を節約する方法を4つまとめましたので、ぜひ今日からでも取り入れてみてください。

方法①遮光カーテン等で直射日光が入らないようにする

1つ目は、遮光カーテンを利用する方法です。カーテンはどのご家庭にも付いていますよね、そのカーテンを”遮光”のものに変えるだけで直射日光が入りにくく室温の上昇を抑えることができます。
今では遮光加工のカーテンでもリーズナブルな価格で手に入りますし、様々なカラー展開で出回っているので探してみてください。

方法➁今契約中の電気プランを見直してみる

また、今契約されている電気のプランを見直してみるのも有効です。というのも電力自由化により、電気会社やプランを自由に選べるようになったからです。
各電気会社とも顧客の確保のために様々なプランを打ち出し、ペットを飼っている家庭に向けてのプランも用意されています。下記をお読みください。

Point!ペット専用の電気プランも検討してみよう!

ペットがいる家庭向けの電気プランを、4社紹介します。ぜひ検討してみてください。
・基本料金半額!&使用料金も割引「わんにゃんプラン+」親指でんき
・使えば使うほどお得!「どうぶつでんき」株式会社どうぶつでんき
・冬(1・2月)の電気代を大幅ダウン!他の月も安い「ペットでんき」株式会社ユビニティ―
・毎月の電気代を3~5%オフ!「ペット&アクアでんき」株式会社かねだい

方法③扇風機やサーキュレーターで空気を循環するのも有効

エアコンを付けた後は、扇風機やサーキュレーターを使って空気を循環させましょう。上手く部屋全体に空気を循環させれば、エアコンの温度をそこまで下げなくても済むからです。
あまり冷やしたくない場所などは、循環させた冷たい空気だけで充分快適に過ごせます。

方法④寒暖に対処できる機能が付いたグッズを使う

エアコンを稼働しつつ、ペット向けの寒暖機能が付いたグッズを使うのもおすすめです。季節に合わせた洋服やマットなど、ペットショップだけでなくホームセンターなどで簡単に手に入ります。

冷暖房エアコンと併用!暑さ&寒さ対策におすすめのグッズ

暑さと寒さ対策にもなるグッズを、いくつか紹介していきます。

冷却ジェルマットやシート

冷却ジェルマットやシートは、ペットの寝床に敷いてあげましょう。ぬるくなっても冷蔵庫に入れたら冷たさが復活するなど、手軽に使えるものが多いです。また敷くだけなのでペットも嫌がることはありません。むしろひんやりと気持ち良いので、その場所で過ごすことが多くなるでしょう。

動物用のコタツやヒーター

動物用のコタツやヒーターも販売されているので、寒がりのペットを飼われている方は積極的に活用してください。人間仕様では無くペット向けに作られているので、温度調整などもしやすいはずです。

暑さ・寒さに対処できる洋服

上記のグッズに加えて、適宜暑さと寒さに対処できる洋服を着せるのも良いです。冬の散歩時などに暖かい服を着せるだけで、だいぶ違います。室温やペットの状態など環境とのバランスも見ながら脱ぎ着できるので、おすすめです。
ただしペットの性格によっては服を着せられることを嫌がる子もいるので、その点は気を付けてください。無理に着せることは良くありません。

ペットの留守番中にエアコンを付ける注意点

最後に、ペットの留守番中にエアコンを付ける際の注意点をお伝えします。

注意点①設定温度とは逆の環境も用意しておく

すべての部屋のエアコンを付けるのでは無く、設定している温度とは逆の環境(部屋)も用意してあげてください。夏場なら冷房が付いた部屋と付いていない部屋、冬場なら暖房を付けた部屋と付けてない部屋等です。
仮に暖かい部屋で過ごして居て「少し暑い」と感じれば、暖房が付いていない部屋に移動します。このようにペットも人間と同様に、自分が快適だと思う場所に移って調整するからです。

注意点②省エネモードやタイマー・センサーは設定しない

エアコンは付けっぱなしがペットにとって良い環境なので、留守番中は特に省エネモードやタイマーは設定しないでおきましょう。
また今のエアコンは人感センサーが搭載されていますが、これはオフにした方が良いです。あくまでも人を感じるセンサーでペットは判別しないことが多く、オンにしてしまうと「人が居ない」と判断されてエアコンがオフになってしまう可能性があります。
冷房が切られた状態での留守番は、本当に命にかかわります。必ずセンサーは切って、設定した温度で付けっぱなしにしてください。

注意点③ペットは体調が変化しやすいのであまり長時間は留守番させない

エアコンを付けっぱなしにすれば長時間の留守番もOK‥!というわけではありません。
飼っているペットの体調も考慮して、留守番させる時間を考える必要があります。
歳を重ねるほど体調も変わりやすいので、外出時間はできるだけ短時間に収めるなどペット優先で動きましょう。

ペットカメラを設置すれば外出先からでも常に確認できる

どうしても長い時間留守にする場合は、ペットカメラを室内に設置することもおすすめです。専用のアプリをスマートフォンに入れるだけで、留守番中のペットの様子を常に確認できます。話しかけたり、おやつをあげる機能が搭載されているカメラもあります。
どのペットカメラも小さいので置き場所に困りませんし、警戒されることも少ないです。

注意点④停電のリスクも考えておく

最後の注意点は、停電のリスクも考えておくことです。いつ何時、何が起こるか分かりません。停電してしまえば、エアコンは当然切られてしまいます。
停電しないことに越したことはありませんが、下記の対策も同時に行ないましょう。

水は複数の場所に置き、窓も少し開けておく

まず、水は一か所だけでなく複数の場所に置いてください。また日光が当たる場所だとすぐに熱くなってしまうので、大きめの器に入れて陰に置くのが良いです。凍らせたペットボトルなどを置くのも、暑さ対策には最適です。
後は、窓も少し開けて風通しを良くしておきましょう。

まとめ

ペットの留守番時は注意点に留意しつつ、夏は冷房・冬は暖房を付けっぱなしにすることがペットの健康を守ることに繋がります。
対策できるグッズやペットカメラも活用しながら、留守の時でも在宅時と同じようにストレスなく過ごせる環境を作ってあげることが大切です。

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