愛犬を留守番させる時、室内での定位置を用意していますか?室内だからといって放し飼いにすることは危険で、できるだけ『ケージ』を利用するのがおすすめです。
今回本ページでは、愛犬をケージに入れて留守番させるのがなぜ良いのか理由を解説していきます。また何時間までなら問題無いのかも、合わせて紹介します。
愛犬を留守にさせることが多いご家庭は、ぜひ参考にしてください。
愛犬をケージに入れての留守番がおすすめな理由
大切な愛犬を留守だけとはいえ、ケージに入れておくことに抵抗を感じる方も居るかもしれません。しかし下記の理由や、ペットの安全を考えるとケージに入れての留守番が良いとされています。
これはどうぶつ病院でも推奨されています。参考ページ:家でお留守番させる時はケージに入れておかない方がいいですか?
理由①犬にも”ホッと”する落ち着ける場所が必要
室内で飼っていても、犬だけの部屋を用意しないのは良くありません。犬は元々狭い空間で過ごすと落ち着く習性があるため、ケージ内をホッとできる場所=ハウスとして作ることが必要です。
理由➁脱走される危険性が無い
ケージに入れておけば、脱走される危険性が無くなります。ケージは後述しますが天井まで覆われている犬小屋のようなものなので、脱走する術が無いのです。
理由③外部からの危険を回避し安全も確保できる
脱走される危険性が無いことで、外部からの危険を回避することができます。それはつまり愛犬の安全を確保できることに繋がるわけです。
家の中には犬にとって危険なものも多いので、ケージに入れておけばまず安心です。
理由④ストレスからの誤飲や破壊を防止する
寂しがりやな子などは、留守番させられるとストレスで暴れてしまう場合もあります。家の中やゴミ箱を漁って誤飲する、物を壊すなどということも起こり得ます。
高い場所に置いていたとしても、大型犬などは二本足で立って上手に取ってしまうのです。ケージにさえ入っていれば、そういった事故も防止できます。
理由⑤普段から慣れさせておけば預ける時も安心
留守の時は必ずケージに入れるなど普段から慣れさせておくことで、長期不在等でペットホテルなどに預ける場合でも暴れることが無いので安心です。
空間が保たれているケージで慣れておけば、もし狭い場所に変わってもストレスを感じにくく落ち着いて過ごせるからです。
愛犬の留守番方法:ケージとサークルはどちらが良い?
愛犬を留守番させる方法は、ケージとサークルはどちらが良いのでしょうか。ケージとサークルはとてもよく似ていますが、明確な違いは『天井があるか無いか』です。
どちらにもメリット・デメリットがあるので、以下でまとめました。ニーズに合わせて選んで頂ければと思います。
ケージのメリットとデメリット
《メリット》
・丈夫なものが多いので壊れにくい
・小さい子供のいたずらからも守れる
・天井まであるのでハウスとして過ごしやすい
《デメリット》
・大きさが固定されてしまう
・重たいので持ち運びには向かない
サークルのメリットとデメリット
《メリット》
・軽くて持ち運びがしやすい
・サークルのタイプによっては大きさも自由に変えることができる
・比較的リーズナブル
《デメリット》
・脱走する可能性が高い
・犬の個体差に合ったサークルじゃないと破壊されてしまう
・ちょっとの衝撃で柵が倒れる(崩れる)可能性もある
・天井が無いので物が落下した時に当たる危険性もある
留守番にはサークルよりもケージの方が安全
ケージのデメリットは、一度設置したら移動しにくいという<重さ>の点だけです。留守番させるにあたり、犬にとっては(柵の)重さや持ち運びのしやすさなどは関係ありません。
ですので、床から天井まで覆われている”ケージ”の方が<愛犬を守る>という意味では、安全といえます。
犬のケージでの留守番は何時間まで大丈夫?
では愛犬をケージで留守番させるのに、何時間までなら大丈夫だと思いますか。正解はありませんが、犬の大きさによって時間を変えることが良いとされています。詳しく見ていきましょう。
子犬//成犬/老犬で留守番時間を変えて不安にさせない
飼っている犬の成長具合に応じて、留守番時間を変えて不安にさせないようにすることも飼い主としてやるべきことです。
特に、子犬と老犬はケージに入れる・入れない関係無しに『長時間留守番させること』はおすすめできません。
子犬の場合:3~5時間程度
子犬の場合、生後5か月までは「3時間未満の留守番」に留めましょう。排泄リズムが整うのに3~5時間程度要するためです。生後5か月を迎えれば、5時間ほどでも大丈夫です。
成犬の場合:6~8時間程度
犬の性格にもよりますが、成犬であれば一般的に「6~8時間程度可能」と言われています。成犬だから6時間とは決めずに、まずは子犬と同じ3時間程度で始めてみてください。慣れてきてから、留守番させる時間を延ばせば良いです。
老犬の場合:健康状態によって決める
健康ならば成犬と同じ時間、留守番させても問題は無いです。しかし何らかの不調がある場合は、子犬と同様で「3時間程度」の留守番にしておく方が安心です。
明確な決まりはないので、健康状態によって決めましょう。人間と同じ1日1日変化しているので、普段からよく観察しておくことも重要です。
ケージの大きさ・設置する場所や良い環境とは?
ケージで留守番させるにしても、大きさや設置する場所・ケージ内を良い環境にするにはどうするべきかを確認しておかなければなりません。
愛犬の体の倍以上の広さがあるケージを選ぶ
ケージには色々な大きさがありますが、必ず愛犬の体の大きさと比べて『倍以上』の広さが確保できるケージが良いです。丸まるだけでスペースが埋まってしまうような広さしかなければ、自由に動けずストレスになるだけです。
ちょっと大きいかな?くらいの方がちょうど良いので、ネットでは無くて点灯で実物を見て買った方が安心です。
犬は群れを好むのでリビングに置くのがおすすめ
ケージを置く場所は、人が集まるリビングが良いでしょう。犬は一人で落ち着ける場所の他に群れも好むので、家族全員が集まるリビングの方がさらに安心して過ごせるでしょう。
留守中は誰も居なくなりますが、ケージに慣れてもらう場合にリビングに置いていた方が慣れやすいからです。
ケージの中で快適な環境を作る
置き場所が決まったら、ケージの中を快適な環境に整えてあげましょう。具体的には、
・お気に入りのベットやおもちゃを置く
・寝床とトイレの距離は離す
等です。下記でもう少し詳しく解説します。
お気に入りのベットやおもちゃを置く
いつも寝ているベットや使っているお気に入りのおもちゃがあれば、それをケージの中に入れてください。普段使用しているものを置くだけで、リラックスできるからです。
寝床とトイレの距離を離す
犬は寝床の近く、居住空間では排泄しない習性があります。
ある程度の広さが確保できるケージであれば、ベットとトイレは離して置いてください。あまり広くないケージの中にベットとトイレを置く場合は、ベットを一段高いところに設置するなど工夫しましょう。
参考サイト:犬のトイレのしつけ(みんなのどうぶつ病気大百科)
初めてケージを使う!愛犬をケージに慣れさせる3つのコツ
初めてケージを使う場合、慣れてくれるかどうかが一番の問題です。どのように慣れさせれば良いのか?3つのコツを紹介します。
コツ①ケージが良い場所であることを認識させる
まずは、愛犬にとってケージが良い場所<ハウス>であることを認識させましょう。前述したようにお気に入りのベットやおもちゃを置いて、いつもと変わらない空間で過ごせるようにします。
1.餌やおやつをケージの中に入れる
2.「ハウス」と言って中に入れる
3.無事に入れば、ご褒美におやつをあげる
このような順序で、「ケージの中に入ると良いことがある」ことを覚えさせるのです。安定してできるようになれば、餌・おやつ無しで試してみてください。ケージに抵抗感を与えないことが第一のステップです。
コツ②飼い主がケージから離れては戻るを繰り返す
ケージが良い場所であることを認識させることができれば、次は留守番に向けてのステップです。
ケージをリビングに置いていれば、飼い主はそこから離れて別室に行きます。ある程度の時間が経てば戻る‥を繰り返して、傍に飼い主がいない状態に慣れさせます。
離れても必ず戻る、と犬に覚えさせるのです。これは成犬よりも、子犬の時から行なった方が良いです。
コツ③ケージの中にクレートを入れる方法も
ケージやサークルは部屋の中に固定する柵ですが、クレートといって持ち運びができるものもあります。普段からクレートに入れて共に行動することが多いならば、ケージを設置した上でその中にクレートを入れて=寝床として置く方法も良いです。
初めてのケージでも、愛犬がクレートに慣れていればストレスを感じにくいからです。トイレともセパレートできるので、一石二鳥と言えるでしょう。
愛犬をケージに入れて留守番させる時の注意点
愛犬をケージに入れて留守番させる際の注意点を、3つまとめました。
注意点①犬をケージに入れっぱなしでストレスをかけない
ケージに入れておくと様々な外部の危険から守ることができますが、ずっと入れっぱなしにしておくのは良く無いです。
いくら広めのケージを用意したとしても、その中でずっと過ごさせるのは犬にとってもストレスがかかります。
犬自らが入りに行くのであればまだしも、無理に入れるのは人間の都合でしかないです。ケージに入れて外出する時間=犬がケージで留守番する時間なので、よほどの理由が無い限りは長時間不在にしないように心がけてください。
注意点②ケージに向かない犬種もいることを知っておく
ケージに入れておくのがあまり向かない犬種も存在します。例えばゴールデンレトリバーやラブラドルレトリバーなどの大型犬、秋田犬やシェパードなどの闘犬種、テリア犬種など運動量が多い犬です。
前述した犬種を飼ってらっしゃるご家庭は、
・留守番のためケージに入れる前に多めに散歩する
・ケージに入れる時間をなるべく少なめにする
このように、ケージに入っている時間と頻度を少なくするように工夫することが大切です。できるだけ、ストレスを与えないようにしましょう。
注意点③留守の前に過度に構い過ぎない
留守にするからといって、出かける前に構い過ぎてしまうのもタブーです。過度に構い過ぎると、いざ留守番させられた時に反動で不安定になることが多々あるからです。
いつも通り接した上で、出かけましょう。
注意点④多頭飼いなら1匹ずつにケージを用意する
1匹だけでなく、2・3匹と多頭飼いされている方も居るかと思います。この場合はすべての犬を1つのケージに入れずに、2匹ならケージは2つ・3匹ならケージは3つのように1匹ずつケージを用意しましょう。
1匹ずつ入れないと窮屈ですし、いくら留守の間だけとは言えかなりの負担がかかってしまうからです。
ケージを選ぶ3つのポイント
ケージを選ぶ際に重視して欲しい、3つのポイントを紹介します。
選び方①愛犬の大きさを基準にする
まずはケージの大きさです。ケージを買う時点での、愛犬の大きさに基準を合わせてください。ジャストサイズでは無くて、前述したように<愛犬の大きさの倍以上の大きさ(広さ)>がベストです。
子犬から用意した場合は成長に合わせて買い換える
あくまでもケージを買う時の大きさを基準にするので、子犬の時に買ったケージは成長するにつれて狭くなります。ですので、成犬になればまたその大きさ×倍以上の広さがあるケージに買い換えましょう。
小型犬・中型犬・大型犬向けと、犬の大きさによってそれぞれサイズが展開されています。やはり実物を見て確認してください。
選び方➁ケージの素材を確認する
大きさの他に、ケージは木製・金属(ステンレス)製・プラスチック製・布製と主に4つの素材で作られています。それぞれの特徴を簡単にまとめました。飼っている犬の大きさや置き場所などを考慮して、決めてください。
・木製:木製なのでオシャレなものが多い。木製のケージは犬にとっては噛みやすいので、噛み癖がある犬は注意が必要です
・金属(ステンレス)製:丈夫なので中型から大型犬の利用に最適。屋外ならステンレス製のものにすれば、錆びないので長持ちします
・プラスチック製:汚れも付きにくく丸洗いが可能なものも多いので、手入れがしやすい。あまり大きいケージが無いので、子犬や中型犬向けです
・布製:軽いので簡易的に使う時にピッタリ。布は匂いが染みつきやすいので、撥水加工などが施されているものを選びましょう
選び方③部屋のインテリアに合わせる
ケージをリビングに置くならば、部屋のインテリアに合わせると違和感がありません。モノトーンならば白や黒・ステンレス製のものが、淡い北欧のイメージならば木目調などが合います。
同じ木目調でも色味が異なるので、リビングの写真を撮って店頭で実物を見ながらイメージすると良いです。
[大きさ別]愛犬の留守番におすすめのケージ3選
最後に、犬の大きさ別に「愛犬の留守番におすすめできるケージ」を3つ紹介します。販売サイト(Amazon)のリンクも付けておくので、気になった方はアクセスしてください。
インテリアウッディサークル:アイリスオーヤマ(小型犬向け)
入り口がスライド式なのでスムーズに開閉でき、木目調・柵も濃いブラウンでどのインテリアにもなじみます。背面が柵では無くパネル式で落ち着いて過ごせ、天板パネルで上部に必要なグッズを置くこともできます。
組み立ても四隅にピンを差し込むだけなので、女性でも簡単に組み立てれます。ブラウンの他に、色違いのホワイトもあります。
インテリアウッディサークル
キャスター付きペットケージ(中型犬向け)
キャスターが付いて移動も楽々、4サイズを展開し大きさに合わせて選べます。素材はL・LL・3Lサイズは鉄製のメッキ加工、丈夫で安心です。
トレイはプラスチック製で、ケージを移動しなくてもそのままスライドで引き出せて手入れも簡単です。扉を閉めただけでロックがかかるので閉め忘れも防げます。
キャスター付きペットケージ
大・中型犬用ペットケージ:CLACOM(大型犬向け)
大きなドアで出入りがしやすく中も広いので、ゴールデンレトリバーなどの大型犬も快適に過ごせます。引き出し式のトレイは水をはじくので手入れがしやすく、いつでも清潔な状態を保てます。
錆びにも強い金属製で、室内だけでなく室外でも使えます。キャスターも付いており、外せば積み上げができるので用途が広がります。
大・中型犬用ペットケージ
まとめ
愛犬を留守番させる時は放し飼いでは無く、安全も確保できるケージに入れましょう。
・ケージの中でものびのびと過ごせるように、体よりも大きいサイズのケージを選ぶ
・普段使っている物を入れて、少しずつケージを「ハウス」として慣れさせる
・犬の成長や性格に合わせて留守番時間を変える
これらのポイントを踏まえつつ準備して、ケージで留守番させてみてください。
そしてケージでお利口に留守番してくれた後は、思う存分褒めましょう。愛犬にとって「留守番が苦ではない」ことが一番大切です。